宇都宮大学 研究シーズ集 2021.09
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スギヒラタケの毒化メカニズム、サナギタケやマコモタケの寄生・共生関係を明らかにすることで、新しい医薬・健康食品に応用可能な新規機能性成分やキノコ栽培に普遍的な技術等を見いだせればと思っています。生物化学・天然物化学・生命情報学・急性脳症を引き起こしたスギヒラタケの毒物質に関する研究・冬虫夏草(サナギタケ)の感染過程において発現する遺伝子の解析・マコモと黒穂菌の共存・共生の分子機構解明准教授鈴木智大生物分子情報学研究室URL:http://c-bio.mine.utsunomiya-u.ac.jp/suzuki/Mail: suzukit[at]cc.utsunomiya-u.ac.jpすずきともひろ2017年5月更新研究概要(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)社会貢献等今後の展望(特徴と強み等)教育・研究活動の紹介【急性脳症を引き起こしたスギヒラタケの毒物質に関する研究】スギヒラタケ(Pleurocybellaporrigens)は東北地方を中心に食されてきたキノコです。しかし2004年9月以降、スギヒラタケの摂食者が急性脳症を発病しました。そこでスギヒラタケの急性脳症の原因物質の特定を毒カメカニズムの解明を行っています。【サナギタケの感染過程において発現する遺伝子の解析】冬虫夏草は昆虫などから生じるキノコの総称で、その一種である冬虫夏草Cordycepsmilitaris(サナギタケ)は北半球の大部分で発生します。本菌の感染から寄生そして子実体(きのこ)形成の機構は未解明であるため、次世代シーケンサー等を用いて遺伝子の解析をしています。【マコモタケの黒穂菌感染メカニズムの解明】マコモはイネ科の植物ですが、この植物にカビの一種である黒穂菌(Ustilagoesculenta)が感染すると共生が始まり,異常に肥大し、マコモタケと呼ばれ中国などでも食用や薬用とされています。私たちは、この感染メカニズム(マコモ-黒穂菌の共生関係)を網羅的に検討しています。分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項本研究室では現在までに、低分子化合物及びタンパク質のNMRやアミノ酸シーケンサーを用いた構造決定、質量分析装置等の機器分析装置を用いた諸性質決定、各種タンパク質の異種発現および次世代シーケンサーを用いた遺伝子解析等を行ってきました。化合物の精製・構造決定のみならず活性発現機構の解明(生命情報学)と幅広い研究手法を有しています。公開講座・バイオテクノロジー体験講座等を通して、大学を身近に感じてもらえるように取り組んでいきます。TEL:028-649-5129FAX:028-649-8651バイオサイエンス教育研究センタースギヒラタケ冬虫夏草マコモタケ次世代シーケンサーを用いたゲノム・トランスクリプトーム解析質量分析装置を用いたタンパク質同定メタボローム解析機能性物質探索天然有機化合物討論会、日本農芸化学会、日本生化学会各種機器分析を用いた、遺伝子・タンパク質・代謝産物の解析ができます。162

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