宇都宮大学 研究シーズ集 2021.09
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一般言語学、教育学、言語学の哲学・多言語コミュニケーション・外国語学習の方法(教え方ではなく学び方)と言語運用能力の獲得・機能語(文法的な働きをする単語)と人の認識・行動との関係・言語を対象とする科学的研究法・多言語コミュニケーション・海外日本語教育学会、日本語教育学会、日本認知科学会、外国語教育学会国際学部教授吉田一彦国際学科URL: https://www.facebook.com/multilingual.communication/Mail: ysd[at]cc.utsunomiya-u.ac.jpよしだかずひこ2018年8月更新研究概要(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)社会貢献等今後の展望(特徴と強み等)教育・研究活動の紹介多言語コミュニケーション学として、1)世界各地の多言語社会に関するケーススタディ、2)相互理解を達成するための限られた外国語能力の有効活用法について、3)コードスイッチングにより達成されるより良い相互理解について、4)成功した外国語学習者の学習法と学習ストラテジーと多言語使用との関係について研究を進めている。一般言語学分野では、機能語の機能研究と文法学的方法の限界に関心を持ち、時間表現(テンス・アスペクト)と人による時間の認識との関係性について研究している。また、日本語やタイ語、ピダハン語など、多くを言葉にして言い表さない言語に高い関心を持っている。外国語教育のための基礎研究として、対照言語研究や類型論(特に、音声・文法・意味・テクストに関して)と取り組んでいる。また、研究は方法を絶えず再考しつつ進めるべきものと考えているので、科学哲学の各論としての言語学の哲学と海外日本語教育学の哲学とは常に取り組んでいる。さらに、言語哲学、特に1)文化と言語との関係性の問題、2)人と言語との関係性の問題、3)言語に見られる〈規則〉と〈規則性〉の問題に強い関心を持っている。分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項自分自身、生まれてからの25年間日本語単一言語話者として過ごした後に外国語を意識的に学習し外国語によるコミュニケーション技術をゼロから構築していったこと、その過程で数多くのマルチリンガルたちと共同作業できたことや言語に関する専門的な分析能力を獲得したことなど、自身の経験を相対化・客観化してみたいということが、研究の最大の動機である。自分自身が元留学生であり、留学生対象の授業と長い間関わってきていることから、留学生教育の面で力を発揮できると考えている。1)多言語運用能力は多言語社会に生まれ落ちれば自然と身につくものではなく、「学問に王道なし」がもっとも適切にあてはまるような意識的努力によって獲得すべきものであること、2)多言語使用者であればあるほど人々の差異に寛容で多様性を受け入れられること、この2つを経験的に知っている。なぜそうなるのかを、学術的に解明していきたいと考えている。国際協力機構(JICA)の国際ボランティア(日本語教育)関連の業務を受託している。そのことに加えて、日本語教師・英語教師および外国語学習の経験から、学習者の視点を重視した外国語教育のサポートができる。TEL:028-649-5239FAX:なし32

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