宇都宮大学 研究シーズ集 2021.09
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ライフサイエンス、情報通信、製造技術、社会連携、その他(感性情報学)・被服の触感や外観情報の判断を可能にする画像製作と呈示技術の基礎研究・深い癒しに重要な体感等に注目した「場」の実現に関する研究視覚、色彩、視認性、照明、色彩画像、ディスプレイ、黒み、感性、聴覚、伝統織物、片頭痛、触覚、布地日本感性工学会(評議委員)、映像情報メディア学会、芸術科学会、電子情報通信学会、日本音響学会、照明学会工学部准教授石川智治基盤工学科情報電子オプティクスコース人間情報科学研究室URL: http://www.ced.is.utsunomiya-u.ac.jp/~ishikawa/index.htmlMail: ishikawa[at]is.utsunomiya-u.ac.jpいしかわともはる2017年4月更新研究概要(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)社会貢献等今後の展望(特徴と強み等)教育・研究活動の紹介人が心を動かされる出来事にあったとき、それは視覚や聴覚などの五感を通して心に伝わります。当研究室では、「見る」「聴く」などの人の感性を定量的に評価し、感性を「伝える」工学、快適な環境を「つくる」工学を研究しています。たとえば、伝統工芸品の結城紬は「ふっくらした柔らかい」「軽くて保温性がよい」「身体への馴染みの良さ」などの特徴があります。これらの特徴を感性・物理的・生理的に明らかにし、その特徴を伝達する画像・情報提示技術などを創出することで、市場や消費者に魅力的な結城紬を提案するシステムをつくっています(右図)。また、深い癒やし「場」を実現するための「癒やしメディアの音再生システム」の研究や、片頭痛と音の関係を明らかにする研究をおこなっています。その他にも、空気の流れに対する人の感覚を生理的・物理的に解明することで、空気を媒体とした全く新しい感覚「空気覚」を創造・開発する研究なども進めています。分野研究テーマキーワード所属学会等当研究室では、視聴覚を主体とした研究をおこなっているため、「人にやさしい」を「見やすい/読みやすい」「見つけやすい」「眩しくない」「わかりやすい」「印象が良い」「聞き取りやすい」など用途に応じて切り分け、心理物理学的手法を駆使してできるだけ定量的な評価を行う研究を展開しています。見え方や目立ち、ユネスコ無形文化遺産に登録された結城紬は、高級品・着物離れによる生産反数の落ち込みや、従事者の減少・高齢化が進んでおり、技術の継承が困難となっています。当研究室が提案する上述のシステムは、製造販売プロセスやネットショップで活躍される企業の方々と共に進めることができれば、インターネットを活用したPRや後継者発掘の手助けともなる技術です。また、実用化に向けた研究開発は、視覚・聴覚・触覚メカニズム解明へのヒントの宝庫ですので、多様な産業との連携を希望しております。特許出願状況・特願2015-035538(画像データ生成システム)TEL:028-689-6287FAX:028-689-6287感性的な印象評価は定性的と思われがちですが、当研究室では長年に渡る評価実験のノウハウの積み重ねにより、定量的な評価指標の提案が可能です。86

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