宇都宮大学 研究シーズ集 2021.09
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視覚情報処理・視運動性眼振・瞳孔反応を用いたヒトの注意状態推定・眼球運動・瞳孔反応を用いたヒトの心理状態・個人の特性の推定・眼球運動・瞳孔反応を用いた芸術・感性の評価・解明視運動性眼振,瞳孔,視覚的注意,眼球運動,芸術,感性日本視覚学会工学部助教金成慧基盤工学科・情報電子オプティクスコース佐藤・金成研究室URL: https://sites.google.com/view/kanariMail: kanari〔at〕is.utsunomiya-u.ac.jpかなりけい2020年9月更新研究概要(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)社会貢献等今後の展望(特徴と強み等)教育・研究活動の紹介眼球運動や瞳孔反応の計測に基づいて,ヒトの注意・心理・心の特性の推定に関する研究を行っています.【視運動性眼振を用いたヒトの注意位置推定】視野に持続的な運動物体があるとき,視運動性眼振(OKN)と呼ばれる眼球運動が発生します.当研究室では,視線とは異なる位置に注意を向けた場合でも,運動物体の方向と対応したOKNが発生することを明らかにしました.このことから,OKNを分析することで,ヒトがどの運動物体に注意を向けているか推定することができ,車両運動中の事故防止や高齢者・障害者のためのコミュニケーション支援などに寄与します.【瞳孔反応を用いた対象の魅力度推定】当研究室では,かわいいと評価された対象ほど観察者の瞳孔が散大すること,さらにヒトの顔においては,かわいいと評価された顔ほど瞳孔が縮小することを明らかにしました.このことから,瞳孔の大きさを分析することで,対象を観察しているヒトの心理状態を推定できます.【視運動性眼振を用いた自閉症スペクトラム傾向の推定】自閉症は注意機構や眼球運動の制御に障害があることが知られています.当研究室では,ランダムドットで構成される運動物体を呈示し,OKNの物体を追従する速度が遅いほど,自閉症スペクトラム傾向(AQ)が高いことを明らかにしました.これにより,OKNを分析することで,ヒトの自閉症スペクトラム傾向を簡単・短時間で推定できます.分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項視運動性眼振と視覚的注意の関連について研究している日本で唯一の研究室です.今後は眼球運動・瞳孔反応を用いた芸術・感性の評価や解明にも取り組む予定です.特開2018-194931(瞳孔径の変動に基づく情報入力装置)TEL:028-689-6296FAX:-92

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