宇都宮大学広報誌 UUnow 第53号
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●Blu-rayなどの従来の光メモリーはすでに限界をむかえていると言われています。私は次世代の光記録システムであるホログラフィックメモリーについて研究をしています。特に実用化に向け信号検出エラーを機械学習を用いて低下させる研究に携わっています。この研究室での研究活動を通して最新の技術に触れられていることが嬉しく、研究を1年で終わらせるのはもったいないので大学院に進みじっくり研究したいと思っています。● 研究室概要電気電子工学科4年 門脇 快●せっかく宇大に入学したのだから大学が力を入れている光の分野を学びたいと思って、この研究室を選びました。今は太陽光からエネルギーを取り出し電力に変換する研究をしています。新しい発電方法として注目されているこの研究は、実用化されれば本当に役立つと思うので、研究の意義を実感してやりがいを感じています。「研究を楽しもう」がモットーの研究室で研究しやすい環境があります。藤村 隆史准教授ホログラフィー技術を用いた情報の記録再生システムの研究や太陽光や廃熱などからエネルギーを取り出すためのエナジーハーベスティングデバイスの開発を行っています。研究で用いるホログラム記録材料やプラズモニック金属ナノ構造は実験室で自ら作製し、電子顕微鏡での観察や光学的な評価などを数値シミュレーションと並行して行っています。● 学生から国際学部 途上国経国際学部 途上国経済発展論室国際学部 国際学科 吉田研究室国際学部 国際学科 吉田研究室工学部工学部 藤村研究室 藤村研究室工学部工学部 藤村研究室 藤村研究室●私の研究室では、主に2つの研究分野に取り組んでいます。1つは光を用いて情報を記録する光メモリーシステムの研究、もう1つは金属ナノ構造を用いた太陽光発電や人工光合成などのグリーンフォトニクス分野の研究です。研究では、講義の一環として行う学生実験と違って、必ずしもよい実験結果を出せるとは限りません。失敗にめげずに研究を続けるために、自分の研究分野を決める際には、できる限り自分がのめり込める、自分の貴重な時間を費やしてもよいと思える研究分野を選んでほしいと思っています。一方で、大学で行う研究テーマがそのまま将来自分の仕事になることはレアなケースかもしれません。しかし研究を進めていく上で学ぶことができるスキル、たとえば必要な情報を収集し分析する能力、論理的なものの考え方、プレゼンテーションスキルなどは将来どんな仕事に就いても必要になってくる能力であると思います。今や光工学は、あらゆる産業分野に浸透し、欠かせない学問分野になりました。宇都宮大学の学生さんには、大学で学んだ光工学の知識と研究者としてのスキルを武器に、卒業後に第一線で活躍できる人材になってほしいと思っています。●太陽光発電に利用することを念頭に、太陽エネルギーを効率よく吸収するプラズモニック金属ナノ構造と呼ばれる特殊なナノ粒子を研究室独自につくることに挑戦しています。最先端技術と言われるものには光がかなり関係していると思います。光の技術がもたらす社会の急激な進展、そのスピード感を感じながら新しい技術に携わっているということに、とてもワクワク感を感じています。 *写真撮影のためにマスクを外しています。11●UUnow第53号 2021.10.20工農総合科学専攻 光工学プログラム 修士課程2年新井 太輔● 教員から電気電子工学科4年笠 雄誠●高校生のときから水素エネルギーに関心がありました。大学に入学し研究室を決めるとき、藤村研で水素製造の研究を始めることを知り、いい機会だと思ってこの研究室に入りました。今は金属ナノ構造を用いて効率よく水素を発生させる研究をしています。現在、水素の研究は世界のあちらこちらで行われているホットな研究分野です。流行の研究、最先端の研究に関われることが面白いです。工農総合科学専攻 光工学プログラム博士前期課程1年 瀧 壮一郎専門分野:ホログラフィー、光機能性材料、ナノフォトニクス、プラズモニクス授業科目:学部/光科学入門、光工学Ⅰ、光工学Ⅱ、電気電子数学、シミュレーションサイエンス大学院/先端フォトニクス、波動工学Ⅱ

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