宇都宮大学 研究シーズ集 2022.04
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図1 自動車塗膜を介した給電実験電力変換回路については、高効率化と電磁環境の両立が可能なマルチレベル線形増幅器の研究を中心に実施して、研究室独自の電源不均等化の適用で効率の向上を図っております。他に低電圧大電流となる航空機向けなどの特殊条件下の電力変換回路や非接触給電向けの高周波電源の研究も進めています。パワーエレクトロニクス応用システムとしては、蓄電池の残存容量を考慮した直流マイクログリッドの研究や、非接触給電の研究などを行っています。非接触給電は既に実用化が進んでいる磁界結合のみならず電界結合の研究にも力を入れています。図1は自動車塗膜を介した電界結合非接触給電実験の様子です。教育・研究活動の紹介電力変換回路では高効率変換を実現するために高速スイッチング技術を用いることが一般的ですが、電磁雑音発生の要因となります。これに対してスイッチング技術を用いない電力変換回路が提案され、ここ数年新たな回路方式の提案や当研究室で提案した高効率化法など実用化に向けた研究が進んでおります。その他、特殊環境下の電力変換についても種々の回路方式についての蓄積があり、電力変換回路に適した回路シミュレータにより詳細な解析が可能です。パワーエレクトロニクス応用システムについては、太陽光発電システムとそれを応用した直流マイクログリッドや非接触給電の研究実績があり、シミュレーション解析とディジタル制御による実験検証が可能です。今後の展望電力変換回路の効率は年々向上しており99%台後半を狙う状況です。研究室では効率の向上のみならず電磁環境にも着目した環境対策が必要だと考えています。またSiCやGaNなど新しい半導体を用いたパワーデバイスの実用化が始まっているため、それに対応した回路および制御の研究も進めていきます。パワーエレクトロニクス応用システムとしては、カーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギーシステムとあらゆるデバイスのワイヤレス化に向けた研究を進めていきます。社会貢献等技術移転希望項目・電力変換技術・再生可能エネルギーシステム・パワーエレクトロニクスシステム技術者向けパワーエレクトロニクス講習会講師の経験が豊富にあります。(特徴と強み等)(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)パワーエレクトロニクス・再生可能エネルギー・高効率と電磁環境を両立させた電力変換回路・非接触給電(主に電界結合)・再生可能エネルギーとマイクログリッド電力変換回路,マルチレベル線形増幅器,スイッチングデバイス,ワイドバンドギャップ半導体デバイス,再生可能エネルギー,太陽光発電,マイクログリッド,非接触給電電気学会、IEEE(米国電気電子学会)、電子情報通信学会絶縁型多チャンネルデータレコーダ、ディジタルパワーメーターふなとひろひと2022年1月更新分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項URL: http://pe-lab.ee.utsunomiya-u.ac.jp/Mail: funato[at]cc.utsunomiya-u.ac.jp研究概要SDGs事例基盤工学科情報電子オプティクスコース船渡研究室工学部教授船渡寛人

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