サイクルスポーツマネージメント株式会社国立大学法人宇都宮大学学長 池田宰代表取締役社長 柿沼章地域社会から存在意義を認められる喜びチームでは︑立場も業種も異なりますが︑地域と共に在り続け︑地域に貢献し︑地域と共に成長していく︑私どもでいう﹁共創﹂の理念は合致していると思います︒日本の自転車界に地域密着型の種をまいたのは宇都宮ブリッツェンを運営するサイクルスポーツマネージメント様だろうと思っています︒今日は︑﹁地域﹂という共通の視点でお話をしたいと思った次第です︒柿沼社長からまずはチーム発足の経緯などをご紹介していただけますか︒こそ栃木県の地域型のチームとして認知していただくようになりました︒私が20代で︑実業団の競技者としてレースに参加していた頃はロードレースの認知度は低く︑それを生業とするということが認識されていない時代でした︒弊社の現・副社長である廣瀬佳正は宇都宮市出身でプロのロードレーサーとしてヨーロッパを拠点に活躍したのですが︑人生を賭けて戦っている自転車競技が日本に帰ってくると他のスポーツに比べ認知度が低いことに悩んでいました︒学長大学とプロスポーツ柿沼宇都宮ブリッツェンは今で私たちが﹁いつか栃木に帰って︑社会的に認められるチームをつくりたい﹂と夢を語り始めたのが2000年頃だったと思います︒実際に弊社が立ち上がるのが2008年秋で︑構想から8年かかったわけです︒廣瀬も私も競技者上がりで夢と情熱だけで会社設立を目指していました︒それを経済的視点︑社会的視点でバランスを取りながら会社を立ち上げてくれたのが︑弊社の会長を務めてくださった砂川幹男さんです︒砂川さんは昨年秋に他界されてしまったのですが︑長く宇都宮市職員として市の振興に力を注いだ方です︒特に地域密着にこだわり︑自転車を切り口にした街づくりに熱い思いを持っていました︒ 栃木県内には多くの地域型のプロスポーツチームがあります︒日光アイスバックス︑栃木SC︑宇UUnow第55号 2022.10.20●2学長に就任以来、地域との「共創」を重要なテーマに掲げ、多様なステークホルダーとの連携に取り組む本学の池田宰学長が、日本初の地域密着型の自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」を運営するサイクルスポーツマネージメント株式会社の柿沼章代表取締役社長と「地域」をキーワードに対談しました。■■■■■■■■■■ffff■■■■石川県出身。東京大学工学部工業化学科卒業。工学博士(東京工業大学)。02年、本学工学部教授。12年、大学院工学研究科長。15年、理事・副学長。21年、学長。現在に至る対談地域と共に創造する
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