■きっかけは空き家のリノベーション学部生のときは昼夜問わず製図室にこもっていました︒授業の課題のほか︑学生向け設計競技大会に応募し︑設計事務所でアルバイトもしていました︒いで︑空き家をリノベーションした兼アトリエ兼イベントスペースです︒博士後期課程で中心市街地の空き地と空き家の研究をしていて﹁それなら街中に住もう﹂と思い︑空き家をリノベーション︒オープンテラス︑アトリエ︑住居スペースという構造で︑MVのスタジオ︑ワークショップ︑地域イベントに利用され︑いろ号では︑宇都宮大学での実践的な学びを経て︑建築家として栃木県内の街づくりに積極的に参画する2人のOBに話を伺いました︒工学部の同じ研究室から巣立った2人は先輩・後輩の関係︒それぞれの活動や今の仕事に︑大学時代の経験はどのように活きているのでし■うか︒重なり合いながらも違った展望を描く︑2人の活動を紹介します︒■大学院時代からつながる日光での暮らし昨年︑日光に移住し︑宇都宮の会社まで電車で通っています︒大学院の修士課程の研究で日光の門前町︑JR日光駅から日光東照宮までの区間の街並みの研究に取り組みました︒このとき関わった地元の方々や︑現地でまちづくりに取り組むNPOの方々との縁が︑今の暮らしにつながっています︒■住みながら街でできることを日光門前のメインストリートでは道路拡幅が進行中です︒電柱を地中化し︑歩行者のための空間を確保する一方︑建物の建て替えで昔ながら街を知る︑街を考える街をつくる日光に移住︑街の将来を考える﹁KAMAGAWA転機は宇都宮市内を流れる釜川沿POCKETいろな人と出会い︑街づくり活動につながりました︒近くに5階建てビルがあり︑2階に住居兼アトリエを構える建築家の方から﹁上の階が空いている﹂と声をかけられ︑一緒にリノベーションに取り組みました︒ここが釜川での活動のもう一つの拠点となっています︒2階のカフェ︑雑貨屋︑4階の﹂︒住居シェアオフィス︑5階のスタジオ︑イベントスペースは完成︒階段のギ■ラリースペースも利用できます︒廃墟の雰囲気を残したスタジオは好評で︑都内からの利用者も大勢います︒■釜川修繕を見据えビジョン策定釜川沿いの活性化を考えるとき︑人と生き物が共生する街をみんなでの建物はなくなり︑空き地が増え︑街並みが大きく変化しています︒この変化のタイミングで何かできれば︑街がより楽しくなる可能性を秘めています︒街並みというと建物の形や装飾などの議論に行きがちですが︑それだけではなく︑実際に歩いて居心地の良い空間になっていくことが大切です︒街並みは個人の努力だけでつくれるものではないので︑建物を建てる人と地元の人とが互いにコミュニケーションを取りながら理解し合える仕組みづくりが必要だと思っています︒NPOの活動にも参加し︑魅力が伝わる街歩きのガイドコースの開発や︑日光での﹁暮らし﹂をテーマに発信する﹁門前日誌﹂の■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■宮城県出身。2012年、宇都宮大学工学部入学。19年、同大学院工学研究科博士前期課程修了。同年、宇都宮市の建築設計事務所・(株)ビルススタジオに就職。21年より、NPO法人日光門前まちづくりに参加し、同年、日光市に移住。個人で空間デザインやWEB制作を主に行うstudio neighborを主宰。建築家※工学部建設学科は、2016年4月から地域デザイン科学部建築都市デザイン学科に改組UUnow第55号 2022.10.20●8■■■■■■■■■■■■ ■■■■ff■■■■■■■■■■■■東京都出身。2007年、宇都宮大学工学部入学。16年、同大学院工学研究科博士後期課程単位取得満期退学。17年、博士号取得。16年から槇総合計画事務所に勤めながら、18年、ビルトザリガニまちづくり合同会社を設立。一般社団法人・釜川から育む会代表。建築家■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■今
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