宇都宮大学 入学案内 2022
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Utsunomiya University | Guide Book 2022文系?理系?型や枠にとらわれず視野を広げて私は宮崎で生まれ育って、高校生の頃から九州を出たいと思っていて、希望や条件などに合う宇都宮大学を受験しました。ただ、志望大を決める直前まで、「書道」か「電気」か、進路を迷っていたんですよ。小学校1年の秋から、行くともらえるお菓子に釣られて習字を習い始めました。賞とは無縁ながらもずっと続けていたら、中3の時に、いきなり金賞を取っちゃったんです。ずっとお手本通りに楷書で書いていたんだけど、その時は、4世紀の中国の政治家で書家でもあった王羲之の「十七帖」をお題にもらいました。草書なので、きちっと綺麗に書かないで崩してよくて、型通りにやるのが苦手な僕には合っていたようです。高校では、漢詩を行草書でガーッと書いて作品を作ることにハマっていました。インターハイの文化部版、高校総文の県代表になったり、書道展で全国2位になったり、勉強そっちのけで書道三昧の高校時代でした。その一方で、小学校の低学年で、はんだごてを使ったり、電磁石を巻いてベルを作ったりするような子どもでした。というのも、父親が高校の物理教師で、自分で教材や実験装置を工夫して作っていたので、いろんな道具や、出たばかりのマイコンの部品とかが転がっている家だったんです。電車も好きでしたから電気を学びたいという考えもあって、高校では理系のクラスで学びながら、書道も続けていたわけです。大学受験の時の入り口は電車だったんですけど、4年次に研究室に配属されて、宇都宮大学の卒業生から、キミへ宇都宮大学 工学部 教授2001年 宇都宮大学大学院工学研究科博士後期課程物性工学専攻修了東口 武史大学に入って、好きなことも、極めたいことも、新しい出会いの中で、どんどん変わる。それでオッケーです!さあこれから専門を学ぶぞ!という時は、当時の新しい分野、ハードディスクなどの磁性材料に関心が向いていました。入学して、いろんな先生や先輩や同級生との出会いがあって、新しい技術や学問との出会いがあって、視野が広がっているので、当然、興味関心の対象も変わってくるんです。それからプラズマやレーザーに出会って、大学院では、その2つの研究に没頭していました。大学に入って、好きなことに出会ったら、専門の勉強以外でも、それをどんどん膨らませていけばいいと思います。宇都宮大学の入学式で、たまたま隣に座った同級生が農学部生で、彼は大学でそれまで無縁だった考古学のサークルに入って、発掘の土堀りに熱中して、その話ばっかりしていましたね。「丁寧に箒で払いながら掘ってくからなかなか進まないんだ」って。大学時代ってお金はないけど時間は作れるから、効率重視の生き方は、社会人になってから考えればいいと思うんです。のんびりゆっくり考える時間があっていいし、答えが出なくていいかもしれない。それから、受験科目に合わせて文系か理系かとか、自分の興味関心を狭めないで欲しいですね。オックスフォード大学に短期留学していた時のことですが、物理の研究所のメンバーとお昼を食べる時、彼らの会話は、ほとんど文系的な内容でした。専門を掘り下げながらも、広く視野はもてるように…。研究者としても教育者としても、そんな環境づくりを大切にしていきたいと考えています。interviewwith 3 graduatesProfile東口 武史|1973年 宮崎県宮崎市生まれ。レーザー技術の応用をテーマにした研究者。宇都宮大学大学院修了後、宮崎大学工学部の助手を経て現職。工学部や大学院で、電気磁気学レーザー工学の講義を担当。大学生の頃は、同級生の影響でスキーにハマり、冬のスキー費用を稼ぐために、夏場は海辺の企業の保養所に泊まり込んで働くなどしていた。03 Higashiguchi Takeshi

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