●もともと人格や性格などを対象とするパーソナリティ心理学に興味があったのですが、ゼミの学びを通してパーソナリティ以外にもストレスや自己肯定感など、心理学の研究領域が思っていた以上に広いということを実感しました。心理学の面白さは、自分を含めて人間への理解が深まるところです。就活で自己分析をするときも、そのことを実感できます。子どものころ学校があまり好きではなかった経験から、どうしたら楽しく学校に行けるのかという純粋な興味があります。4年生から学校適応について研究を進めたいと考えています。●大学生のストレス対処について知りたかったことと、白石先生の優しい指導が自分に合っていると思い、このゼミを選びました。心理学は誰にでも関連することですし、どんな仕事に就いても生かせる学問です。抑うつやストレスなどネガティブな部分も扱いますが、対処の仕方を身につけることで心理的苦痛を軽減できることなどを知れることも魅力です。大学では保護猫のサークルに入っていました。犬猫から得られる癒やし、精神的健康度をテーマに研究を進め、自分が満足できるかたちで卒論が書ければと思っています。●多くの学生にとっては一生に一回の卒業研究になると思います。研究には完璧はないですし、終わりもありません。どこかで期限がきて、ここまでと自分で線引きをする必要があります。できる限り頑張って、最後は自分で区切りをつけるという経験をしっかりしていただきたい。学生が関心を持ったテーマを研究につなげ、そのレベルを上げられる指導ができればと思っています。地域デザイン科学部で学ぶ心理学とは何か。地域を地理的なものとしてではなく、生活の場として捉えています。そこに何らかのかたちで人が関わることになれば必ず、心理学が関係してきます。心理学的手法を学び、それを研究にまで生かすことのできる力を持って、地域の中でどう活躍していくか、ということを重視しています。学生の発表を聞くと、心理学を専門に学ぶ心理学科の学生にはない新鮮な発想がたくさん出てきて、感心させられることがあります。心理学は専門家だけが扱うということではなく、あらゆる人に開かれています。むしろ専門ではない人たちに、いかに心理学の知見を生かしていただけるかということが大切なテーマだと思っています。● 感覚的なものとしてイメージしていた心理学が、実はデータや客観性を重要視することを知りました。心理学は日常生活のいろいろな場面で生かすことができると感じています。私自身は自己肯定や自己愛など自己評価に興味があります。「自分大好き」というわけではないので、なぜ同じように20数年生きてきた学生の間に自分に対する評価や期待に差があるのかという問いがあります。これから就活も始まりますが、自分のことを好きでいる気持ちが自己実現にどのような影響を及ぼすのかについて研究しようと考えています。白石准教授(前列中央)を囲んで、3年次ゼミ生たち● 研究室概要3年次ゼミでは、身近な現象に関する心理学の知見に触れることから始め、人々の関心や価値観、満足感や幸福感、悩みや不安など、人の内面や行動を捉え分析する心理調査法の基本を学びます。そして、それらの知見やアプローチを自身の関心の追究にどう活用できるか、研究立案体験や心理統計演習等を通して検討し、卒業研究構想につなげます。菊地 亜実 コミュニティデザイン学科3年*写真撮影のためにマスクを外しています。11●UUnow第56号 2023.4.20内田 桃美 コミュニティデザイン学科3年 髙本 真菜美 コミュニティデザイン学科3年 専門分野:臨床心理学、パーソナリティ心理学授業科目:学部/地域実践心理学、ストレスマネジメント、等大学院/地域住民の意識・行動の調査法、等 白石����智子���准教授 地域デザイン科学部地域デザイン科学部地域デザイン科学部コミュニティデザイン学科コミュニティデザイン学科コミュニティデザイン学科白石研究室白石研究室白石研究室
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