ていく「プロジェクト型学習」と呼ばれる授業を実施します。■科学的データに基づく評価を経営させていただいていますが、日本の中小企業の中には、感覚や勘、狭い知見に頼って創業するケースが相当あるようです。8、9割の会社が創業から10年以内に姿を消しているというデータもあります。会社経営ではよく、PDCAサイクル(業務管理における継続的な改善方法)を活用しますが、中小企業は「C(部分が弱い。この評価の部分はまさしくデータサイエンスが生きるところだと思います。感覚だけでなく、エビデンスに基づいた評価ができれば中小企業の経営は補強されていくはずですし、スタートアップにおいてもデータサイエンスを用いた目線で企業を立ち上げることが大事だと思います。私は運良く、20年くらい会社)評価」のCheck土屋いろんな経営者の方からお磯谷私のゼミにも起業してみた経営を車の運転に例えると、中小企業の多くがカーナビなしで走り始めているように感じます。カーナビを装着して走った方が、確実に早く目標に到着することができます。この学部で育成された人材が、まさしく、カーナビのような役割を担うと期待しています。話を伺うと「感覚で経営している」という方が多いです。でもよく聞くとやはり原理原則に則って、データを使った経営をしていて、感覚的にそれができているんです。それらを見える化し、明文化することによって、もう一歩先の経営のフェーズに行けるはずです。そのお手伝いをこの学部が担えると思います。企業と大学が共同でやることに意味があると考えます。いという学生がいますが、どうい長谷川バランスが大切ですよね。う人たちが起業をして、どういう壁にぶつかっているかを伺えると、学部のプログラムを動かしていくうえで、重要となるヒントが得られると思います。林起業している方は、アイデアを実現したいという思いが強く、ポジティブで行動力がある人が多いですね。ただ、ここから2つのパターンに分かれます。ビジネスとして儲けを出すというよりも社会の課題を解決するべきだというタイプと、ビジネスとしてしっかり稼ぎながら会社を継続させていくんだというタイプです。もちろん思いも大事ですが、お金を稼ぐという部分も必要不可欠です。そこが継続していくポイントでしょう。工学部系の人間は技術者ですから「良いものを作りたい」という思いがまずあって、「お金の勘定はその次」というところがあります。昔からずっと、そのような感じできてしまいました。経営工学といった学問が生まれて、そこから経営に関する課題を工学的アプローチによって解決していこうという機運が高まってきました。その究極のかたちが、このデータサイエンス経営学部ではないでしょうか。1年次からデータサイエンスと経営学をバランス良く学んで、その後、いずれか得意分野に進むカリキュラムとなるため、データサイエンスと経営の両方を複眼的に見られるような人材を輩出することができると考えています。林早い段階からデータサイエンスと経営をバランス良く学んでいくことで優れたデータサイエンティストが育っていくのではないでしょうか。中小企業で、データサイエンス分野にコストと人を割くということは、なかなか難しいと思います。今後、データサイエンスを専門とする会社ができて、その知見なり技術をみんなが少しずつシェアしていくようなことが増えていくと思います。——林会長、データサイエンスの知見でぜひ解決したいというような課題がありますか。磯谷 玲��� ���教授林林 書緯�� ����とちぎニュービジネス協議会 会長3●UUnow第57号 2023.10.20次年度新学部就任予定教員専門:経済学・金融論栃木県で農産直売所あぜみちを展開する株式会社グリーンデイズ代表
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