だと思う点は、例えば「会社の経営者や営業は技術のことが分からない、技術者やエンジニアは経営や組織のことが分からないからコミュニケーションがうまくいかない」という話をよく聞きますが、そういった部分の糊になれるような人材が育つカリキュラムになっているところです。私の学生時代には、このような学部はなかったわけです。そういう意味で非常に面白いカリキュラムだと思っています。もう一つ、これは個人的な意見です。私はガチガチの理系で、理論物理で博士号を取りました。あまり経営とかマネタイズとか稼ぐことに興味がなくて、現象の背後にあるメカニズムを知りたいというのが教員や研究者をしている大きな動機です。その最も究極的なパターンというのが社会のデータだと思うんです。私たちの社会は目まぐるしく変化します。その中にどういうメカニズムがあるのかを見つけたい。それは私ができるかどうか分かりませんが、学生が、そういうことに向き合ってくれたら嬉しく思いますし、そのための基礎を与えるのが数学や数理、データサイエンスだと思います。最近だと機械学習もそうです。私自身はその数値計算とか機械学習を研究しているので、そういった「数学の種」みたいなものを学生の中に植えつけてあげることができればと考えています。「君、経営を勉強していたと言っていたけど、そんなこともできるんだ」みたいな人材を輩出していきたいですね。材がたくさん輩出されることを期待しています。私たちとしては優秀な人材が地そういった魅力的な人元の企業に就職してもらえるようにすることが課題です。地元に就職することのメリットや、中小企業だからこそできる魅力的な職場があることを伝えていきたいですね。宇大で育った種をきちんと地元で花を咲かせるようにしたいです。出する人材としては、まずコンサルタントをイメージしています。コンサルになるには実務経験が5年必要であり、経営理論と実践の両方が備わりデータを読めることが大前提となっています。私は卒業後1年目から大手のコンサルで活躍できるくらいの人材を育てたいと思っています。ただ学生は理論を詰め込んでも絶対的に実践が弱いところです。理論と実践には乖離があることを前提に、それをどう埋めていくかが大きなテーマ。社会実装実践演習やゼミなどを通して理論と実践の乖離を埋め、卒業後1年目から、社会に貢献できる人材が育てば嬉しいです。経営はスピード感が重要です。歳で〝0・8人前〟くらいになっ——数理・データサイエンス系の教員として、学生にはどのような力を身につけてほしいと考えますか。——データサイエンス力とマネジメント力を兼ね備えた人材を輩出することで、社会がどう変化することを期待しますか。■社会のメカニズムを数理で読み解く吉田私自身がこの学部を魅力的■データサイエンスの力が、地域の未来をつくる土屋経営の教員の立場から、輩30歳で一人前では遅いんです。22林��� ���吉田 聡太助教土屋 翔��� ���特任講師次年度新学部就任予定教員専門:原子核物理、データサイエンス次年度新学部就任予定教員専門:組織の持続メカニズム、組織と個人の関係性UUnow第57号 2023.10.20●4
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