てほしい。そういう人間が社会を変えてくれると思っています。て、その変化に対応できる人材をどう育てていくのか私たちに課せられています。社会の流れに乗るためにも経営の力、データサイエンスの力が必要であり、学生たちが社会に出て、どんな状況の中でもしっかり生きていけるような力、人間力をしっかり身につけられる学部にしたいと思います。起業家を育てるという使命がありますので、会社が順調に成長し、成功していく起業家が一人でも多く出てくることを願っています。ただ、どうしてもリソースが限ら世の中は常に変化していニュービジネス協議会自体もれていますので、データサイエンスを活用した経営への理解が必要であると、先生たちの話を聞いて感じました。私の会社には物流もあって、生産者と店舗の間に毎日5〜6台もの車を走らせています。農家さんによって出荷する日は違いますし、季節によっても変わってきます。こうした農家が数百軒もあり、担当者は毎日最適な配送ルートを一生懸命考えています。データサイエンスの力を借りれば、ルートの最適化はすぐにできてしまうのでしょう。特に創業当初からデータサイエンスを生かして、使いこなすことができれば廃業率も下がっていくのだろうと思います。能性があると思います。新学部はデータサイエンスと経営学という2つの領域がありますが、両領域は密接に連携した仕組みになっていますので、学際性が身につく可文系と理系に分けるのは日本だけと言われていますが、新学部の学際性、垣根のない学びというものが広がっていけば、今日、日本社会が直面している閉塞感のようなことも少しずつ変わっていく吉田演習などを通じて地域企業可能性があると思っています。また、もう一つ期待していることがあります。本学の卒業生が家業を継ぐことがあります。伝統産業や地場産業を守っていくことは大事なことですが、これらの産業が置かれた現状は厳しいものです。新学部が、栃木県や宇都宮市の伝統産業や地場産業の継続の力となり、今後の発展に貢献できる存在になりたいと思っています。のみなさんと学生が交流する機会があると思いますが、学生にチャレンジしたり失敗したりする機会を多く与えていただければ嬉しいです。私はゆとり世代ですが、間違えたり失敗したりすることが、なかなか許されない環境で育ってきました。今の学生たちも正解かどうかを過度に気にするところがあります。「こういうプログラムを書いたら、どうなりますか」と学生から質問され、やってみるように促すと、失敗することが怖いのか、実行しない。ゲームも寄り道をしながら関門を突破していくことが楽しいと思うのですが、すぐ攻略本を見てしまうところがあります。企業の方々には社会に出る前に許される最後の失敗と受けとめて、学生に寛容であってほしいと思っています。長谷川宇大には経営学系の学部がありませんでした。この学部で学んだ卒業生を社会に輩出することによって、財界にも宇大の卒業生が増えていき、地域を豊かにしていく。宇大と地域の新たな歴史をつくっていくことが、新学部の使命だと考えています。——最後に、長谷川先生、新学部にかける思いを聞かせてください。長谷川磯谷データサイエンス経営学部のカリキュラムや入学定員など詳細はホームページをご覧ください。林5●UUnow第57号 2023.10.20■ 表紙は、データサイエンス経営学部就任予定教員。左から、森田佐知子 准教授、磯谷玲 教授、吉田聡太 助教、長谷川光司 教授、佐藤美恵 教授、土屋翔 特任講師。■表紙のUUnowの文字は、データサイエンス経営学部のカラーを使用しています。https://www.dsam.utsunomiya-u.ac.jp
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