宇都宮大学 研究シーズ集 2024.04
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元々の専門は繊維工学で,その中でも人間感覚計測という分野で繊維(衣服)と人の関係を明らかにする感性工学的な手法について,快適性をキーワードに研究をしていました。その後,家庭科教育に関わることになり,生活科学に軸足を移しつつ,「ものづくり」という人類普遍の発達を保障する行為を感性教育としてどのように取り入れていくかを探求してきました。そもそも「感性」をどのように捉え,どう科学していくのか?という問いから出発し,感性とは関係性創造能力であり,価値創造に関わる主体性を育む教育が必要と考えています。とくに,「もと」と「自己」の関係性が希薄化する現代社会の課題を「プロセス感覚」という概念で説明し,これを豊かにする教育方法を開発するという立場から,豊かな感性を育む衣生活教育について研究しています。教育・研究活動の紹介当研究室では「ものづくり」として「伝統染織(伝統的な衣生活)」をターゲットに,様々な教材研究を行っています。とくに,日本の伝統色の一つである「藍」を教育プロセスに組み込むことに注力しています。これまでは,とくに幼児教育と生涯教育において藍を活用した持続可能な発展のための教育(ESD)について,数多くの実践研究を重ねています。また,これら教育の場をフィールドに大学の授業を展開し,卒業研究・修士研究も手がけてきました。今では教員や地域の実践者として活躍してくれています。今後の展望保育園・こども園と連携して進めている「〇歳からの草木染」プロジェクトを基盤に,工芸作家・農業・福祉・教育と連携しながら,インクルーシブな地域づくりに発展させていくことを考えています。自立の基礎である土台づくりの幼児期においてこそ,感性の視点からの教育支援が大切です。今後は,幼児期での実践の成果を特別支援教育に適応させ,地域と共に生きていくことが可能な社会の実現に寄与したいと考えています。地域の実践者との連携を進めていきたいと思います。社会貢献等宇都宮大学おやまサテライトプラザ市民講座(2016-2018)結城紬に関する研究成果(SCOPE[総務省戦略的情報通信研究開発推進事業]採択事業「結城紬の感性評価に基づいた質感伝達技術に関する基礎研究」(代表:石川智治[工学部教授])を地域に還元する取り組みとして,小山市総合政策課・工業振興課・産地組合との協働で開催した市民講座。エコ・ハウスたかねざわ市民講座「里山文化基礎講座・実践講座」2006年に高根沢町環境学習センター「エコ・ハウスたかねざわ」との連携で結成した市民団体「里山文化の会」は,藍と和綿の栽培から里山文化を見つめ直し,そこで醸成されてきた衣生活文化の再生を目的にして活動してきた。現在は,有志会員で里山文化工房として独立し,生涯学習団体として地域に寄与している。ここでの資産を生かし,現在では里山文化基礎講座として2年間の会員制講座として,年10回のプログラムを開催しています。(特徴と強み等)(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)生活科学(衣生活領域)・生活環境学・感性教育・幼児教育・伝統染織を軸とした保育・授業実践研究・伝統文化・地域資源の活用に関する感性教育研究・和服の新たなポテンシャルを引き出す感性工学研究感性,家庭科,幼児教育,保育環境,伝統染織,藍染,里山,衣生活,和服,結城紬,生活環境,持続可能性,環境教育日本感性工学会,日本家政学会,日本家庭科教育学会,日本繊維製品消費科学会,天然染料顔料会議持続可能な社会の担い手とその支援者の育成を,伝統染織を主として感性教育的なアプローチしています。感性に関わる研究を共に行いませんか?ささきかずや2023年2月更新TEL:028-649-5369分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項URL: https://www.facebook.com/uuenvMail: sasakika[at]cc.utsunomiya-u.ac.jp研究概要共同教育学部教授佐々木和也芸術・生活・健康系家政分野衣生活環境学研究室

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