宇都宮大学 研究シーズ集 2024.04
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化石資源に頼らない、循環型社会の構築の観点から、木材をはじめとする生物資源の有効利用法の開発が活発化しています。住宅、燃料、繊維など木材利用に関する研究は多岐にわたります。一方で、自然の中ではどのように木材がリサイクルされているのか考えてみると、主役は森の分解者たち、きのこ類を始めとする木材腐朽菌です。きのこ類がどのように木材を分解・資化し自身の生命活動に活かしているのか知ることは、我々が木材の有効利用を考える上で重要なヒントとなります。また視点を変えると、木材を直接的に栄養源として生きているきのこ類を有効利用することは、もとを辿れば木材の有効利用であると考えることもできます。本研究室では、糖質・微生物(きのこ)・酵素をキーワードに、1)きのこ類による木材腐朽メカニズムの解明、2)きのこ由来成分を活用した機能性材料開発を行っております。教育・研究活動の紹介植物の主成分であるセルロース、ヘミセルロース、ペクチン、きのこ類の主成分であるキチン、β-グルカンなどの多糖成分の分析、抽出、応用化研究を行っております。また、これら多糖の分解物であるオリゴ糖の、各種液体クロマトグラフィーを用いた分離・解析技術を有しております。また、生物体からの酵素精製を得意としており、多糖類を選択的に分解する酵素も多数所有しています。さらに、これら酵素をきのこ類のゲノム情報と分子生物学的な手法を用いながら異種発現(大量合成)する技術も有しております。今後の展望きのこ類がどのように木材を分解するのか研究することで、新たな木材有効利用法の開発を目指します。一方で、木材腐朽メカニズムを探ることで、住宅等で使用される木材を長持ちさせる技術にも貢献したいと考えております。また、きのこ類に含まれる成分から高機能性材料を生み出すことで、きのこ類の高付加価値化および新規用途開発に繋げます。社会貢献等(特徴と強み等)(社会活動特許等取得状況産学連携・技術移転の対応等)ライフサイエンス、環境、材料・きのこ類による木材腐朽メカニズムの解明・きのこ由来成分を活用した機能性材料開発きのこ,木材腐朽,多糖,オリゴ糖,酵素日本農芸化学会、日本応用糖質科学会、セルロース学会、日本木材学会、キチン・キトサン学会<装置>液体クロマトグラフィー<試料>きのこ由来成分(β-グルカン、β-グルカナーゼ、ペクチナーゼ)こんのなおたけTEL:028-649-54452017年5月更新分野研究テーマキーワード所属学会等特記事項URL: http://agri.mine.utsunomiya-u.ac.jp/hpj/deptj/chemj/jbiomaterial/home.htmlMail: konno[at]cc.utsunomiya-u.ac.jp研究概要SDGs事例応用生命化学科生物高分子材料学研究室農学部准教授金野尚武

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