宇都宮大学 国際学部 2023
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▼17フランス文学、ヨーロッパ思想史国際法、国際人権・刑事法、平和構築論情報科学中国・台湾宗教社会史地域研究(中東)比較日本文化論・身体文化01国際学部概要niy@cc.utsunomiya-u.ac.jpmtaka@cc.utsunomiya-u.ac.jpfujiih@cc.utsunomiya-u.ac.jpmatsuom@cc.utsunomiya-u.ac.jpkmakino@cc.utsunomiya-u.ac.jpmatskane@cc.utsunomiya-u.ac.jp担当授業科目情報と倫理情報ネットワーク概論情報ネットワーク実習日本の近代化は急速な西洋摂取によって進められました。その結果、近代日本は、前時代から隔絶したかに見えながらも、そこには、日本が東アジアから摂取した伝統文化が確かに底流しています。変動する時代のなかで、文学も、文学以外の様々な文化や歴史、社会の動きと連関しながら、日々新たに創造され、生き続けてきました。西洋受容に関わる伝統の継承と断絶という視点から、日本の近代化の特質や本質を明らかにすることを目指しています。そして、現代の日本に現前する多文化環境から、文化間の異質性と同質性を見出して、文化が融合し、解離する様相について、その意味を考え続けています。担当授業科目日本文化論 日本文化論演習多文化公共圏実践演習(グローバル/グローカル)倪 永茂 にい よんも 今日の情報化社会において、インターネットは人々の生活の基盤やコミュニケーションの基盤となりつつあり、広く利用されています。Webページのリンク情報を集めた巨大なデータベースに、世界の何十億もの人々がアクセスし、日常的に情報検索・情報発信・情報収集を行なっています。また、スマートフォンを肌身離さずSNSを利用している人が大勢います。コロナ禍でも、インターネットと情報機器が有効に活用され、遠隔教育やテレワーク(リモートワーク)が可能になったのです。 国際社会の相互理解の新しい手段として情報ネットワークシステムを捉え、その利用の可能性と課題を情報科学等の学際的視点から探求しながら、情報化社会に貢献することを目標に、教育研究を行っています。松井 貴子 まつい たかこ日本って何でしょう?自分が生まれ育った日本を客観的に眺め、理解するために、私には他者の視点が必要でした。日本文学を経て比較文学比較文化に出会い、現代につながる近代日本を研究の対象に選びました。担当授業科目国際法演習、InternationalProtectionofHumanRightsInternationalHumanitarianLawinTheoryandPractice石油や移民、(非)民主主義的統治といったテーマは、21世紀のグローバル世界を考える上で非常に重要で、こうした特徴が顕著な中東地域の研究から得られた知見は、しばしば中東以外の地域の研究にも役立てられています。このため、中東以外の多様な地域を研究する学問であるエリアスタディーズも担当しています。また、さまざまな地域での現地調査に加えて、統計資料やサーベイ調査から得られた多様なデータをコンピューターが作り出したモデルに投入して分析する計量分析にも取り組んでいます。皆さんも、多様な地域を一緒に研究しませんか?担当授業科目データサイエンスとエリアスタディーズ 中東地域研究中東地域研究演習藤井 広重 ふじい ひろしげ紛争後の国家再建における司法の役割を中心に、アフリカ地域での事例研究に取り組んでいます。初めてアフリカを訪問したのはボランティアとして、その後も仕事や調査のため数か国に滞在しました。そして、その度に「私」とは異なる様々な違いに気付かされます。しかし、これは「アフリカ」と「私」に限ったことではありません。この世界中に、また日本国内にも、違いを持つたくさんの人々が生活しています。この違いは、私達の生活を豊かにしてくれますが、時に深刻な事態をもたらすこともあります。私たちは「違い」がもたらす不正義に対し、如何に向き合うべきでしょうか。アンリー・デュナンやキング牧師は、不正義を克服し、より良い社会を目指して活動しました。私は、彼らの活動を支えたのは、人々からの支持だけではなく、彼らの「意志」だと思います。そして、私が専門とする分野の学びは、理想とする社会を議論することで自らの「意志」を育む機会でもあると考えます。南アフリカのネルソン・マンデラは、政治犯として27年間投獄されながらも、後に大統領となりアパルトヘイトを廃止します。そんな彼が、次のような言葉を残しています。「Oneofthemostdifficultthingsisnottochangesociety–buttochangeyourself.」より良い社会に向かうための鍵は、私達自身が握っているのです。松尾 昌樹 まつお まさき中東地域の政治経済現象について研究しています。中東地域は石油や紛争、イスラームや非民主主義的な政治体制でよく知られています。それに加えて、中東は世界最大の移民受け入れ地域でもあり、多様な文化的背景を持った人々から構成されています。こうした特徴をもとに、莫大な石油収入を国民に配分することで非民主的な統治制度を維持する政治経済システム(レンティア国家)や、大量の移民を受け入れることが民主主義の定着を阻害する統治制度(エスノクラシー)について研究しています。槙野 佳奈子 まきの かなこ私が研究対象としているのは、19世紀のフランス文学・思想・文化になります。留学先で提出した博士論文では、1839年にパリで公式発表された写真技術が当時のフランスにおいてどのような存在として受け入れられ、人々はその芸術性についてどのように捉えることになったのかを、同時代の科学普及活動家ルイ・フィギエ(1819-1894)という人物の見解を中心に分析しました。最近では、このフィギエという人物が「科学」と「非科学」の境界をいかに捉えていたのか、という観点から新たに研究を進めています。松金 公正 まつかね きみまさ東アジアにおける仏教の接触・変容過程について、異文化接触、植民地と近代といった視角から、とくに中国・台湾をフィールドとして研究しています。ゼミは中国文化論。第三者からの伝聞等による安易で表層的な理解を脱するため、自分の眼で見、自分の頭で考える基礎的知識と語学力の充実にとくに重点を置いて指導しています。皆さんも大学で、これまで自分の知らなかった言語を努力して学んだり、これまで手に取ったことのないような文献を読み込んだりすることで、自分の中で何かが変わっていくような感覚が味わえると思います。自ら考え、自分の言葉で語ることの面白さ、そして他人の言葉にも耳を傾けて違いを尊重し合う楽しさを、大事にできればと思っています。担当授業科目フランス文化論 フランス語講読フランス文化論演習日本にとって近くて遠い東アジアについて、簡単に表面だけを理解しようとせず、わかりにくいのが当たり前と、ゆっくり粘り強く、すこしづつでも自分の力で解明していくことを愉しんで欲しいと思います。また、以前、特殊法人で国際文化交流事業に携わっていたことがありますが、気持ちだけでは、国際交流はできません。積極的に知識とスキルをしっかり身につけてください。担当授業科目中国文化論 アジアの歴史と思想中国文化論演習

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