宇都宮大学の学士課程教育 2025
26/54

22 社会基盤デザイン(Civil Engineering and Regional Design)とは,安全で持続可能な社会基盤・都市機能をデザインする学問領域です。英訳の"Civil Engineering"は,Military Engineering に対する"市民工学"として,工学の歴史の中では最も古くから存在し,文明社会の礎となる学問体系です。我が国では,中国の故事『築土構木(土を築き,木を構える)』から"土木工学"と呼び,我々の社会生活に深く関わり,市民生活の土台となっています。 土木工学の対象分野は幅広く,規模も多様です。現代の安全・快適な生活のためには,電気・水・情報通信網などライフラインと称する基盤設備が不可欠です。また,橋や道路などの交通網,公園や街路樹などの環境,産業・民生の基盤となる港湾やダム,発電所などのエネルギー施設などの整備,斜面安定処理や河川整備,地盤沈下などの防災対策,土壌汚染・廃棄物などの環境問題解決のための対策,地域・国を挙げた防災・減災マネジメントなど,これらの計画から実行まですべてが土木工学の関係する分野です。 また,今後,社会基盤整備だけでなく,地域社会の経済・社会・文化・歴史なども見据え,課題を適切に解決に導いていく手腕が必要です。本学科では,土木工学とその周辺の専門知識を総合し,新たな道筋を切り拓くための社会基盤の「デザイン」能力を学修します。 A) 人間と社会,多様な地域・文化と関わるために必要な基礎的素養を備え、多様な主体とコミュニケーションをとることができる。 B) 地域デザインを専門とする職業人・技術者としての倫理観を持って思考・行動することができる。 C) 自然科学の基礎理論と社会基盤整備のための専門的な基礎知識を理解し、種々の課題に適用することができる。 D) 社会基盤整備におけるグローバルな動向をはじめとした実務上の問題に対し、主体となり専門的な基礎知識を適用・発展させ、解決に導くことができる。 E) 個人もしくは他者と協働し、社会基盤整備および施策をやり遂げるための基礎能力を身につけ、実践することができる。 基盤教育科目29単位以上,専門教育科目96単位以上の合計125単位以上を修得し,社会基盤デザイン学科が掲げる上記の学修・教育目標を達成した者に卒業を認定します。 活躍する意欲がある人 (6) 主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度及びそのためのコミュニケーション力が身についている人 取得学位の名称 社会基盤デザイン学 教育プログラム・シラバス ◆学士(工学) ■ 地域デザイン科学部 プログラムの概要 修了認定の基準(ディプロマ・ポリシー) 宇都宮大学の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)のもと,地域デザイン科学部社会基盤デザイン学科では,「宇大スタンダード」に定める汎用的能力と,以下のような専門分野に関する知識・技能を獲得した学生に「学士(工学)」の学位を授与します。 履修条件(アドミッション・ポリシー) 1.求める学生像 (1) 社会基盤の専門分野を学ぶ上での基礎となる高等学校までの科目の学習内容を十分理解している人 (2) 高等学校の教育課程を踏まえた広範な基本的な学力と思考力を備えている人 (3) 社会基盤の専門分野に興味と関心があり、科学的、論理的に思考し、判断や表現ができる人 (4) 学習の熱意や意欲及び行動力をもつ人 (5) 社会全体の利益のために奉仕できる責任感と国内・海外の様々な地域の課題解決のためにグローカルに学修・教育目標を達成するためのカリキュラム方針(カリキュラム・ポリシー) 【教育課程編成の方針】 (1) 幅広い教養と行動的知性を身につけさせるために、初期導入科目、基盤教養科目、リテラシー科目、リベラルアーツ科目、高度教養科目を開設します。 (2) 地域デザインの基礎・手法と実践力を修得するために、以下の共通専門科目を開設します。 ・ 地域デザインの基礎と手法を学ぶ地域デザイン基礎科目群 ・ 地域デザインの実践を学ぶ地域デザイン実践科目群 ・ グローバルな側面を学ぶ科目群 (3) 幅広い知識を持って様々な分野で地域社会と協働でき,グローバル社会においても活躍できる土木技術者を育成するために、土木工学とその周辺の専門知識を総合し、新たな道筋を切り開くための社会基盤の「デザイン」能力を学修するために、以下の専門教育科目を開設します。

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る