宇都宮大学 国際学部 2025
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□1□ ラテンアメリカ論社会学、移民・エスニシティ研究国際関係論国際機構論日本語学国際環境協力東南アジア政治研究日本語史01 国際学部概要hshin@cc.utsunomiya-u.ac.jpwakana@cc.utsunomiya-u.ac.jpnshimizu@cc.utsunomiya-u.ac.jpsugit@cc.utsunomiya-u.ac.jpsueyoshi@cc.utsunomiya-u.ac.jpmtakayama@cc.utsunomiya-u.ac.jpラテンアメリカと聞くと、日本から非常に遠いところにあり、全体的に同じような国々があるという印象を日本人は持っていると思います。しかし私はこのような画一した見方を乗り越えられるように授業をする予定です。アメリカが発見されてから、アメリカ先住民の古代文明は西洋世界と接触し、現在知られているような新しくて特徴的な地域が作られてきました。ラテンアメリカとカリブ海諸国はしばしば同質的だと考えられています。なぜなら、これらの国々は言語、宗教、歴史などにおいて共通の面を持っているからです。しかし実際には、原住民とスペイン、ポルトガルからの征服者が出会い、またアフリカ、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの影響で文化が混ざり合い、ラテンアメリカ諸国は社会的、経済的、政治的なユニークさを持つようになりました。このような同質さの中の異質さは、ラテンアメリカの最も魅力的で面白いところです。日本とラテンアメリカおよびカリブ海沿岸諸国との経済・文化面での交流が最近増えてきたため、ラテンアメリカとの距離は近くなってきています。その距離をもっと狭めることができるようにラテンアメリカの社会、文化、経済、政治、歴史を学生に紹介して刺激を受けてもらい、将来の研究や仕事の参考にしてもらいたいと思っています。担当授業科目Introduction to Latin American StudiesLatin American Politics and SocietySeminar in Latin American Studies「ことば」は人々の使用の中で、また、他言語との接触をとおして変容しつづける存在といえます。世界の言語は一般的に三千種ほどにわかれるといわれています。そのなかで日本語はどのような点で普遍性また独自性をもつのかについて、文法的視座にたった分析を通してとらえていきたいと考えています。また、その際には現代語を対象とする場合でもその背景となる歴史的変容を視野に入れながら、体系的にとらえたいと考えています。授業では、日本語に関する多様な問題を空間軸、時間軸上の様々な観点からとりあげます。現代語をはじめ、古代語や地域語などの多様な日本語を実際の用例の中で具体的に考え分析することに力を入れます。担当授業科目日本語論 日本語史 日本語論演習社会学を軸に、日本におけるエスニック空間の研究に取り組んでいます。特に、多国籍・多文化化する地域でどのような社会関係が編みなされていくのかに関心を寄せています。「エスニック」と聞いたとき、どのようなイメージをもつでしょうか?最近では身近になった「エスニック料理」や「エスニック・タウン」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。その「エスニック料理」を提供する人々はどこからどのように来日し(あるいはせず)、どのような経緯でその地域に拠点を構え、ビジネスに従事するようになったのでしょうか。また、そうしたお店や施設が集積し「エスニック・タウン」が形成されていったことは、近隣に住む・働く・学ぶ・集まる人々とどのような関係にあるのでしょうか。そして、これらの状況はどのような文脈のもとで生じているのでしょうか。このように、身近な出来事を深く広く掘り下げ、より学術的に読み解く面白さを、ぜひ満喫してください。担当授業科目国際社会論 人の国際移動人の国際移動演習せまりくる気候危機、海洋プラスチック汚染、森林破壊、種の絶滅に、放射能汚染。21世紀に入り、環境問題はますます深刻化しています。問題の解決には何が必要なのでしょうか?科学技術、資金?それとも法律、あるいは人々の意識でしょうか?これら全てを方向づけるのが、政治です。徹底した情報公開、報道の自由度の高さ、地方分権、開かれた政策形成プロセスと、様々な次元での市民参加・ジェンダー平等などは、総じて、多様性を重んじる人に優しい環境取組を可能にしています。授業では、スウェーデンをはじめとする国内外での学際的共同研究や、国や自治体の審議会、NGOなどの実務経験を活かして、座学だけでなくフィールドスタディや社会との共創を通じ、カーボンニュートラルな循環型社会へ向けての持続可能な移⾏のためのガバナンスを探ります。担当授業科目SDGs入門 環境と国際協力 地球環境政策論環境と国際協力演習 多文化公共圏実践演習(グローカル)ジェンダー論(他8名)国際関係を研究する学問が確立したのは、「戦争の世紀」と言われた20世紀になってのことです。その課題は常に、「戦争と平和」の問題に向き合うことでした。なぜ国々は武力を用いて争い合うのか、どうすれば異なる地域や文化に属する人々が共に生きていくことができるのかを考える作業が、その中心となります。現代世界を見渡してみても、武力紛争や大量破壊兵器の拡散、テロ、内戦での集団殺害など、多くの問題が存在しています。国際関係を学ぶということは、これらの問題はなぜ起きるのか、またどうすれば解決できるのかを粘り強く考え続けることです。授業では、世界の諸問題に対処している国連などの国際機構の働きを学びながら、私たちが生きている世界に何が起こっているのかを一緒に考えていきたいと思っています。担当授業科目国際関係論 国際機構論 国際関係論演習国際関係の分野では、グローバル ガバナンスと市民社会という2つの主な⾏政機関を扱うことがよくあります。グローバル・ガバナンスはまた、二国間および多国間協定、明らかな矛盾、不安定なダイナミクス、および未解決の問題に満ちた研究です。したがって、この概念は、世界の経済、政治、文化、安全保障などの特定の問題から切り離すことはできません。個々の側面がグローバル ガバナンスの最近の発展を後押ししており、ローカルおよびグローバルに発生しているセキュリティと経済の動向によって、定期的に集合的に引き離されています。重要な問題は、世界的なガバナンスがより大きな協力または対立に向かっているかどうか、および国家や他の関係者がその方向にどのように影響するかです。さらに、過去20年間、私たちは社会運動の台頭とその出現方法に注目してきました。この運動は、安全保障、国家のイデオロギー、政策、文化、アイデンティティに影響を与えます。社会運動は、市民的不服従、抗議、フレーミングなどの特定の戦略を検討することによって変化をもたらします。担当授業科目Global Civil SocietySeminar in Global GovernanceTheory of Global Governance清水 奈名子 しみず ななこSugit Arjon スギット アルジョン申 惠媛 シン ヒェウォン髙橋 若菜 たかはし わかなAna Sueyoshi スエヨシ アナ高山 道代 たかやま みちよ

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