山梨大学 大学案内 2025
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医学部202527基礎医学医学の基盤となる知識を学ぶ1年次の後期から、医学の基盤となる生化学、解剖学、生理学、神経科学などを学びます。生化学では生体の構成成分であるタンパク質・核酸・脂質・糖などの生命分子の性状や働きを、解剖学では人体の正常構造と機能連携を学習します。生理学では人体の正常な機能を細胞、組織、器官のレベルで理解し、それらが統合されて機能する仕組みを学習します。また、神経科学では、様々な分野を横断した統合講義を通してヒトの脳神経系の成り立ちと機能について学びます。社会医学社会を診て、人を治す4年次には、法医学、社会医学、疫学、行動科学などを学習します。法医学では犯罪や裁判に必要な医学的事項を学びます。社会医学や疫学は従来の衛生学、公衆衛生学で、健康政策、地域医療、地域保健、予防医学、産業医学、環境医学、疫学など多岐にわたります。行動科学は予防行動や治療行動の実践につながるものです。6年次には社会医学実習があり、生涯を通じた健康支援に対応できる知識と技術を養います。臨床基礎医学基礎医学と臨床医学の橋渡し2年次後期から、臨床医学と密接に関連する薬理学、病理学、微生物学、免疫学、臨床薬理学、感染制御学、感染免疫学などを学習します。例えば、薬理学では疾患の治療や診断に用いられる薬剤の作用、作用メカニズム、新薬開発などについて学びます。微生物学や感染免疫学では各種ウィルス、細菌等の性質や制御方法を、また免疫学では身体の防御機構である免疫機構と、その暴走によって起こるアレルギーなどについて学習します。臨床医学医療スタッフの一員として、医療現場に出る3年次から4年次に、臓器別の統合臨床医学の講義とグループ演習により臨床医学を学びます。知識だけでなく、問題対応能力、コミュニケーション能力、チーム医療、科学的探究心など、医師に求められる能力を培います。また、臨床実習前演習では基本的な診察技能を習得します。4年次の後半からは約2年間の診療参加型の臨床実習を行います。臨床実習を終えると客観的臨床能力試験があり、ディプロマポリシーに基づいた卒業判定が行われます。そして、医師国家試験に合格して医師免許を取得した後、初期臨床研修医として社会に出ます。

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