応用』をテーマに地道な解析を続けました。研究内容が評価され、環境学会で賞を受賞した時はとてもうれしかったです。研究はトライアンドエラーで、悪い結果も失敗と捉えないこと、そして何事にも貪欲に向き合う力、それらがYCUで培われました」そんな大野木さんに、YCUで学ぶ魅力を聞いた。「先生方や職員の方が学生一人ひとりに真摯に向き合ってくれる点です。関わってくださった方々のおかげで、自分も今、研究者の道を歩むことができています」データプロダクトの開発をしている畑中さん。「通信会社の強みをいかし、位置情報データや決済データなど、さまざまなデータを用いて、企業や自治体向けにサービスを提供しています。例えば、特定のお店にどんな人が訪れているかを分析したり、観光客の行動を可視化することで、企業の意思決定を支援します。2024年の能登半島地震では、回線から取得できるデータを活用し、避難所の混雑状況を把握することで、被災者への支援にも役立てることができました」人々の購買データを活用したもの。「家計の行動分析や消費者心理と経済の関係などをテーマに、消費行動が経済にどのような影響を与えるのかを探究しました。ゼミの仲間や先生と一緒に研究に取り組むことは、深い喜びにつながりました。現在の同僚との信頼関係を大切にする姿勢は、当時の経験から培われたものです」境についてこう振り返る。「自分の興味を深め、挑戦しやすい環境が整っています。先生方のサポートも手厚く、全国から集まる仲間と刺激を与え合って成長できます。皆さんもYCUで自分の可能性を広げてください!」現在、株式会社NTTドコモで学生時代に取り組んだ研究も、畑中さんは、YCUの学びの環花王株式会社で「におい」の研究をしている大野木さん。「におい成分の特性や働きを科学的に研究し、技術開発や製品への応用を目標としています。私の扱うテーマはどちらかというと『悪臭』ですが、それをなくすだけではなく、消費者のためにどうすれば付加価値が加えられるかを考えています。学生の頃の研究と違うのは、消費者を意識することです。今は研究が社会にどう役立つかを考えるようになりました」大学・大学院時代は研究に没頭したという大野木さん。「質量分析という学問は、パズルを組み合わせて正解にたどり着くようで楽しく、質量分析研究室で『香り成分の測定における新規技術のデータの力を駆使して人々の意思決定を支える「消費者」の存在を意識した研究Name大野木 涼乃Suzuno OnogiClass of Course2022年度卒生命ナノシステム科学研究科物質システム科学専攻(国際総合科学部 理学系卒業)花王株式会社研究開発部門Name畑中 駆Kakeru HatanakaClass of Course2022年度卒国際マネジメント研究科国際マネジメント専攻(国際総合科学部 経営科学系卒業)株式会社NTTドコモデータプラットフォーム部 データプロダクト担当学生時代は日々研究活動に取り組みながら、サッカー部のマネージャーとしても活動し、仲間との絆を深めた。写真は卒業式の時(中央が大野木さん)。国際総合科学部から大学院に進学するタイミングでコロナ禍となったが、困難な状況を中園研究室の同期の仲間たちと支え合った(右から2人目が畑中さん)。6PROFILE.PROFILE.においのメカニズムを探究し人々の生活を豊かにしたいデータで新たな価値を生み出し、未来の社会をより良くしたい活 躍 す る 卒 業 生学生時代のEPISODE学生時代のEPISODE
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