山形県公立大学法人 教育振興会会報 令和4年度 No.2(通巻第175号)
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臨地実習(病院)を終えて臨地実習(公衆栄養学)を終えて教育実習を終えて思いやりをもって七月に国立病院機構米沢病院で実習をさせていただきました。特に印象に残っていることは給食の充実です。米沢病院は長期入院の方が多いため、給食でも日常の食事を楽しみながら、しっかりと食べてもらえるよう様々な工夫がなされていました。例えば、麺類をよく食べる置賜の食文化から、冷やしラーメンなどが提供されていました。当たり前の暮らしを食で支え、治療にも繋げながら日々の楽しみにもなるという病院食の奥深さを知ることができました。実習を通して対象者の気持ちに寄り添うこと、多職種連携のために専門の仕事は勿論、それ以外の仕事にも挑戦していくことが大切であると感じました。生涯学習の意識を持ち、様々な経験をしながら人の役に立てる管理栄養士になれるよう、今後も努力していきます。私は東根市総合保健福祉施設さくらんぼタントクルセンターで五日間実習をさせて頂きました。実際に現場を見学させて頂き、行政栄養士の役割や地域への働きかけについて深く学ぶことができました。実習で特に学んだことは、「情報を正しくわかりやすく伝えることの大切さ」です。世の中で話題になっている栄養・食事に関する情報や市民の食生活に関する質問に対し、管理栄養士は誤った情報を伝えないよう、常に新しい情報に目を向け、根拠に基づいたうえで正しい情報を正しく伝えること、相手の生活状況を考慮して寄り添い、わかりやすく伝えることが大切だと感じました。実習を通して、常に正しい情報を得るためには周りの人や同じ職業間での繋がりが大切であると知りました。今後管理栄養士として働くにあたって、学び続ける姿勢と周りの人との連携を大切にしていきたいと思います。山形県立米沢栄養大学健康栄養学部 健康栄養学科山形県立米沢栄養大学健康栄養学部 健康栄養学科二年生の五月から六月にかけて、出身中学校で三週間の教育実習をさせていただきました。この実習を通して私が得たものは、たくさんの「気づき」でした。その多くは、わかりやすく楽しい授業を行うことの難しさ、一つの授業を作り上げる大変さなど、教師という仕事に関するものでした。更に何よりも実習を経験してよかったと感じたことは、自分の良い点、悪い点を知ったということです。改善点を指摘いただいた後に落ち込むこともありましたが、生徒達からの声掛けに支えられたり、実習生同士で励まし合ったりと、今思い返すととても充実していました。この三週間は私自身を成長させ、今後の進路を決める上で大変意味のある時間でした。これから実習に臨む方々にとっても、たくさんの気づきや実りのある時間になることを願っています。私は救護施設で五日間の実習をさせていただきました。実習中は、施設について担当の職員の方から教えていただき、実際のお仕事も体験しました。初めて経験することばかりで、最初は戸惑うことも多かったのですが、支援を重ねていくにつれて、利用者さんから声をかけられたり、笑顔を目にしたりする機会が増え、とても嬉しかったです。お別れの際に、「体に気をつけて、夢に向かって頑張ってね」と、施設の皆さんが手を振って見送ってくださったことは、私の一生の思い出です。この体験を通し、自分の価値観に囚われず、思いやりをもって柔軟に行動することの大切さを学びました。今後も、自分の視野を広げるための学習、挑戦を続け、思いやりのある人物になれるように努めていきたいです。山形県立米沢女子短期大学日本史学科山形県立米沢女子短期大学国語国文学科二年一年四年酒井 四年柏倉  琴菜伊藤 寧々遠藤 瑶子〇開館時間/平日       〇休館日/日曜、国民の祝日、他9時〜19時土曜 9時30分〜16時図書館通信令和5年1月20日発行    都 3 本書は、なぜ近代日本における就学支援事業が、教育の機会均等を実現する「奨学」事業としてではなく、成績優秀な青年男子が都市の高等教育機関や軍学校へ入学することを目的として学資が貸与される「育英」事業に発展したのかという問題について、第一次世界大戦期の欧米における就学支援事業との比較をまじえながら検討したものである。日本の就学支援事業が欧米に多くあるような国家・地方行政さらには民間社会ではなく、旧藩社会や士族による「武士の育英事業」として形成・発展したため、「尚武」と「錬成」を近代教育にしのびこませ、「武士の育英事業」の理想とする「郷土」を作り出すとともに、戦争協力につながる「郷土」の概念および青年の意識を養成することにつながった。本書ではその歴史と実態について、主に山形県の育英団体や大日本育英会の事例を中心に、近世から連続する地方と国家の育英事業史を検討し明らかにしている。今日の日本社会において奨学・就学支援事業をめぐるニュースは毎日のように報道されているが、これからの就学支援事業はどのように行われることが最善なのかについて考える契機となる書である。出版物の紹介著者/米沢女子短期大学 日本史学科 布施賢治布施賢治『「日本型」育英事業の思想―尚武と錬成の近代』    (日本経済評論社、2022年10月発売)328頁、5940円話題の本実習を終えて

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